日々の業務を効率化するため各社のレセコンを検討してもあまり違いがわからず、何を選んだら良いかわからない、と感じることもあるでしょう。そこでここでは、レセコンを選ぶ時に注目したいポイントや、便利に使うための機能を紹介します。
レセコンで入力するデータや印刷する内容は、他人の目に触れさせてはいけない個人情報そのもの。したがってパソコン等で管理されているからといって、簡単にデータを盗まれたりコピーできてしまうのは問題です。
複数名で作業を行う場合は、ID・パスワードで使用者を明らかにした上で閲覧レベルを設定できたり、クラウド型でセキュリティの高いサーバ内にデータ保存される仕組みなど、 情報管理が万全なレセコンを選ぶことが重要です。
一口にレセコンと言っても初期費用は、数万円のものから百万円単位のものまでさまざまあります。またメンテナンスやサポート料なども含め、ランニングコストがどの程度かかるかも注意しなければなりません。
初期費用やランニングコストが安いに越したことはありませんが、求める機能やサポートが提供されるかどうかも、しっかり確認しましょう。 コストと機能を天秤にかけ、コストパフォーマンスの良い、自分の接骨院に合ったレセコンを選びましょう。
レセコンの中には、多機能をアピールしているものが多く見受けられます。しかし機能が多いと操作が複雑になり、画面が見にくいといった、使い勝手の悪さにつながることもあります。 業務の円滑化のために導入してストレスを感じては本末転倒です。
もちろん優れた機能が搭載されていることは大切ですが、自院に必要がないものは無意味です。機能数に注目するのではなく、操作性を考えた設計になっているか、何よりソフトとして使いやすいかどうかで選ぶことです。
接骨院の療養費請求で懸念されることは、保険者からの返戻でしょう。再提出には手間がかかり、入金も遅れることになります。したがって、レセコンに返戻を防止するチェック機能があるかどうかは重要なチェックポイントです。
返戻の原因には、症状と施術内容の不一致や、保険証情報との齟齬といった書類上のミスが多々あります。レセコン側で、保険証のスキャナー取込みができたり、入力ミスのアラート表示など返戻を減らす仕組みがあると安心です。
レセコンは役割だけで考えると、入力したデータからレセプト作成・印刷ができれば成立します。しかし接骨院では症状に合わせた施術を行い、次につなげますので、レセコン内にその管理機能があった方が便利です。
医療施設では電子カルテ化が進んでいますが、レセコンにおいても施術の証拠が残せて、会計業務に至るまで情報が一元化できれば二重に管理する必要がなくなります。
今まで、適切に請求を行っているにもかかわらず、身に覚えのない疑義で 返戻になった経験はありませんか?
嫌疑をかけられた場合は、通院に関する書類の提示が求められる場合もあります。そういった際に、施術の証拠が残せる機能があれば役に立つでしょう。
接骨院・整骨院は出店数が増加傾向にあり、競争が激化しています。生き残るためにはいかに差別化をして、リピーターを維持できるかが重要。そのためには売上や来院数といった経営状況を、常に把握しておかなければなりません。
レセコンの中にはCRM機能を搭載し、患者の来院日や施術内容などの状況データをグラフ化したり分析し来院を促すものもあります。接骨院の将来を考えると、そうした経営分析機能があるレセコンの方が安心です。
いざレセコンを導入しても、操作に慣れるまでには時間がかかる場合があります。円滑な業務を進めていくためには、どのようなサポート体制が整っているか確認することが大切です。急なトラブルが発生したときにはどのように対応してくれるのか。電話や対面、もしくは遠隔で対応してくれるサポートがあると便利。その他にも、サーバーダウンや停電のときはどうなのかなど確認しておきましょう。業務を止めずに迅速かつ確かなサポートがあると安心です。
従来紙ベースで作成されていたレセプト。医療事務スタッフの負担でした。健康保険組合などの保険者に請求する金額と窓口で患者に請求する金額を確定するレセプト業務は、複雑かつスピードが求められています。また、1か月分を取りまとめする際には、担当者の負担だったことは間違いありません。
レセコンを導入することで、診療時に治療や検査などの各項目をコードや品番としてシステムに入力するだけで、保険者ごとの集計など自動的にシステムが行います。手作業していたことが無くるので、レセプト業務自体の負担が軽くなり効率化されます。
レセプトは、大きくわけて「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。
「クラウド型」は、クラウド事業者が所有するサーバーにデータを保管して管理します。「オンプレミス型」は、病院内にサーバーコンピューターの設置が必要になります。その設置したコンピューターにてデータの保存および管理を行います。ローカルネットワークで接続して使用するので、院内のみで完結するシステムです。病院に合わせて、どちらにするか検討するのがいいでしょう。